下地島空港と周辺用地 住民大会、20日に開催
早期の利活用求め/期成会「住民の意思示す」
下地島空港および周辺用地の早期利活用を求める住民大会が20日午後、伊良部公民館で開催される。大会を主催する期成会の大浦貞治会長らが15日の会見で告知した。大浦会長は「早期利活用を求める住民の意思を示したい」と話した。当日は決議文を採択。後日要請行動を展開する方針だ。
同空港と周辺用地の利活用をめぐっては、県が旅客ターミナル施設整備やパイロット養成事業、リゾートホテルなどの4事業を候補として選定したが、正式決定には至っていない。
この現状を伊良部島の経済団体などが懸念。具体的なビジョンが見えてこないとして、先月6日に期成会を発足させている。
会員には、経済団体や漁協、自治会、地域づくり協議会の代表ほか市議会の棚原芳樹議長ら複数の市議も名を連ねている。
住民大会は20日午後3時から開かれる。大浦会長のあいさつほか、高校生による意見発表がある。下地敏彦市長や棚原議長、県議会議員も出席する予定だ。
決議文案では「空港誘致に伴って提示された振興施策は何ら進んでいないのが現状だ」と指摘。「私たちは夢を託して下地島空港を誘致した。利活用は伊良部地域だけでなく市の振興発展の重要な課題である」などとし、早期利活用事業着手を求める伊良部地区住民の意思を示す方針だ。
大浦会長は「今年3月に下地市長を先頭に要請をしたが動きが見えない。調整中のまま1年が過ぎようとしている」と行政対応に疑問を呈した。その上で「伊良部住民の中で『どうなっているのか』という声が大きくなっている。軍事利用を懸念する声もある。住民大会でしっかりと住民の意思を示したい」と述べた。