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社会・全般
2017年2月3日(金)9:06

「早期発見と治療を」/乳がん勉強会

要検査は必ず受診/積極的な検診も呼び掛け


乳がんについて、早期発見と早期治療の大切さが呼び掛けられた勉強会=2日、下地保健福祉センター

乳がんについて、早期発見と早期治療の大切さが呼び掛けられた勉強会=2日、下地保健福祉センター

 那覇西クリニックの玉城研太朗診療部長を講師に招いた「研太朗先生の乳がん(おっぱい)の勉強会」(主催・市健康増進課)が2日、下地保健福祉センターで行われた。玉城医師は、早期発見と早期治療の大切さを訴えながら、要精密検査となった際には怖がらずにしっかり受診することの大切さを強調した。

 玉城医師は、日本の乳がん死亡率は欧米諸国に比べてまだ低いものの、欧米諸国では1990年前半当たりから乳がん死亡率が減ってきている。一方で、逆に日本人は年々高くなっていることに警鐘を鳴らした。

 その理由については、90年代前半ごろに欧米諸国では、ピンクリボン運動が起こり、その中で積極的な検診と正しい治療を受けることに対する機運が高まったことを説明。

 玉城医師は「現在の欧米諸国の受診率は7~8割だが、日本はまだ2割程度となっていることからまずは5割程度まで上げることが目標」と述べた。

 さらに、県内の課題の一つとして、乳がん検診後に精密検査が必要と指摘されたにもかかわらず、精密検査の受診率が年々低くなっていることを問題視する。

 これについて「乳がん検診を受診したことで満足しているかもしれない。しかし、精密検査が必要と指摘されたら恐怖心はあるかもしれないが、絶対に受けてほしい。乳がんは早期発見と早期治療で治りうる病気であることを理解してほしい」と呼び掛けた。 

 そのほかにも、ネットや書籍などで情報が氾濫する補完代替医療(民間医療)についても問題として指揮する。

 「アガリスク、フコイダン、サメの軟骨、免疫療法、ビタミン大量療法、温熱療法のどれもがんには全く効かない」と述べ「わらにもすがりたい患者を食い物にしていることが許せないし、治すことができる患者を救命できないもどかしさがある」と話した。

 乳がんを巡っては、有名芸能人の闘病のニュースが話題となって全国的な関心を集める中、会場には多くの市民が詰め掛け、玉城医師から正しい情報を入手することの大切さを学んだ。


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