受診率が大幅上昇/15年度市乳がん検診
前年度比11・2ポイントアップ/報道の影響で意識向上
宮古島市が毎年度実施している20~59歳までの女性を対象に行っている乳がん検診(超音波)の2015年度の受診率が大幅にアップし、対前年度比で11・2ポイント伸びた。その理由について市健康増進課では「15年度の集団検診スタート時に有名芸能人の乳がん発表と闘病に向けたニュースがあったことが大きい」と分析している。
最近の超音波検診の受診状況は、08年の22・1%を最後に20%を下回り、12年度には17・1%、14年度も18%となっていた。
しかし、15年度はこれまでの実績を大きく上回り、前年度の%を11・2ポイント上回る29・2%の受診率となっている。
大幅に伸びたことについて同課では「ちょうど集団検診が始まる直前ごろにタレントの北斗晶さんが乳がんであることを発表し、治療のために休業するニュースが流れたところ、一気に検診の問い合わせが担当課に殺到した」と話す。
対前年度における年代別の受診者数では特に「25~29」が53人から103人に、「30~34」が141人から256人、「35~39」が212人から372人と大幅に増加した。
そのほかの年代も軒並み大幅増となるなど、有名人のニュースによる影響の大きさが数字として表れた。
乳がんについては現在も有名人の闘病ニュースが大きく報道されている状況だが今年度(16年度)の受診率は前年度ほどの伸びがないようだ。
同課では「15年度の反応は大きかったが今年度は少し反応が弱い。市としては受診率50%を目標にしているので、年に1回は自分の体の状況を確認するためにもぜひ、検診は受けてほしい」と呼び掛けた。
現在、市の乳がん検診(超音波)の今年度における集団検診は終了しているが、今月末までは城辺中央クリニック(要予約、電話・0980・77・4693)で個別検診を実施している。
検診について同課では「集団や個別検診だけでなく、胸にしこりを感じたり不安がある場合は宮古病院で早めに受診してほしい」と述べ、早期発見と早期治療が最も有効であることを強く訴えた。