キビ被害5億7800万円/台風8号被害状況
春植えや株出しで折損
マンゴー、公共施設も
宮古島市は11日、台風8号直撃に伴う農林水産物と公共施設の被害金額(速報値)を発表した。サトウキビでは春植えや株出し栽培の圃場で葉の裂傷や折損が見られ、被害率はおおむね8・5%、金額にして5億7800万円に及んだ。マンゴーは927万円の損失が見込まれる。公共施設関係では広域情報センター付帯施設などで計7600万円の被害があった。
台風8号は10日、宮古島に最接近し、暴風域に巻き込みながら西に進んだ。
この暴風で、農林水産物ではサトウキビを中心に被害が発生した。生育旺盛期の春植えや株出しでは折損系の被害が目立った。作型を問わず葉が裂ける被害も多く、今後の生育に与える影響が懸念される。
野菜関係では露地栽培のオクラで440万円、スイカで122万円の被害が出た。小松菜やチンゲンサイ等の葉もちぎれ、181万円の被害があった。
間もなく収穫盛期に入るマンゴーの被害率は1・1%程度とみられる。各ハウスにおける防風対策が被害を軽減した。ただ、強風による葉のすれや、果実が衝突して発生する傷がどうなるかは見通せていない。
報告会見で下地敏彦市長は「強風が吹いたが、被害は総じて少なくて済んだとみている。サトウキビにおいては大規模な折損被害を懸念していたが、思ったより被害は小さかった」と現状を語った。「マンゴーも心配したが、被害は少ない方だと思う」と話した。
一方、公共施設関係で最も大きかった被害額は、広域情報センター付帯施設の6600万円。ケーブルの断線や損傷があった。
ハウスのビニール破損などで380万円、ガードレールの崩壊などでも120万円の被害が出ている。
下地市長は「公共施設でも総じて大きな被害は出ていない。学校や福祉施設の被害も少なく、胸をなで下ろしている」と話した。