先祖の霊もてなす/家族そろい旧盆ンカイ
仏壇にごちそう供え
旧盆初日の23日、宮古島市内では、亡くなった人たちの世界とされる後世(グソー)から先祖の霊を迎える「ンカイ(迎え)」行事が行われた。家族や親戚が集まり、ごちそうを供えた仏壇に手を合わせて家内安全と子孫繁栄を願った。
旧盆は旧暦7月13日から15日までの3日間。2日目は「ナカビ」(中日)、最終日は「ウフイユー(送り日)」と呼ばれており、各家庭で盛大に行われる。
平良下里の仲宗根正之さん(67)の自宅には多くの家族が集まった。
仏壇やテーブルには、妻の節子さんが作ったジューシーご飯、そーめん汁、煮付けなどが所狭しと並んだ。
全員が集まると、線香を立てて仏壇の前に正座。手を合わせ、目を閉じて先祖を迎えた。
仲宗根さんは「子どもや孫たちが頑張っているということを先祖に報告している」と話した。「おじいも、おばあも、みんなが集まる旧盆を喜んでいると思う。これからも頑張るので見守ってほしい」と語った。
妻の節子さんも「みんなの健康が一番です」と先祖の霊に感謝した。
仲宗根さんの次男の正貴さん(42)は子ども2人を連れて実家を訪れた。「先祖のおじいやおばあを家族みんなで迎えるのが旧盆。毎年集まって、3日間を先祖と共に過ごしている」と話した。願うことは「家族の安全が一番です」と話して仏壇の前で手を合わせた。