棒振りで繁栄願う/来間ヤーマスプナカ2日目
3年ぶりにパレード/「雨乞い座」では祝宴
下地来間島の伝統行事「ヤーマスプナカ」は2日目の30日、集落内を練り歩くパレードが3年ぶりに行われ、島の人々が棒踊りや奉納踊りで、向こう1年間の無病息災や五穀豊穣(ごこくほうじょう)などを祈願した。パレード後は「雨乞い座」と呼ばれる広場で、3兄弟の一族が島の繁栄を祈願する棒振りを披露するなど盛大に祝宴を催し、島の発展と子孫繁栄を願った。
ヤーマスプナカのパレードは、喪中の家が多いことなどを理由に2年連続で開催されずにいたが、昨年の祭り後の協議で喪中があったとしても今年は実施することを確認していた。
大浦邦夫自治会長は「喪中の家があったとしてもパレードは今後実施することを決めた。パレードがあるとなしとではヤーマスプナカの盛り上がりが全然違う。島の活性化のためにもこの祭りをしっかり受け継いでいくことが大切」と話した。
3年ぶりのパレードということもあり、沿道には島民や観光客らが訪れ、3兄弟の長男スムリャーブナカ、二男ウプヤーブナカ、三男ヤーマッシャーブナカの順に勇ましい棒振りが披露されると、大きな拍手が送られた。
雨乞い座での祝宴では、華やかな衣装に身を包んだ女性たちも、優雅な踊りを披露。来間小学校の児童も息の合ったエイサーを踊って、祭りに花を添えた。
300年の歴史があるといわれるヤーマスプナカ。この日は、八重山郷友会、沖縄郷友会など、島内外から多くの関係者が駆け付けて、大いににぎわった。