外国人初の組合員/宮古島漁協
仏人のセバスチャンさん
平良に住むフランス人のヴィゴロー・セバスチャンさん(32)がこのほど、宮古島漁協(儀保正司組合長)の准組合員に加入した。21日には、魚市場に初めてゴシキエビやブダイなどを上場し落札された。宮古には同漁協ほか、伊良部、池間の3漁協があるが、外国人が准組合員になったのは初めて。
セバスチャンさんは日本に暮らして8年目。うち宮古島暮らしは5年目で、以前は市内のホテルに勤めていたという。
正式に准組合員になったのは16日で、出資金7万5000円を納めた。
初めての競りを無事に終えたセバスチャンさんは「落札価格は良かった。これからは週4日ほどは魚市場に出したい」と意気込んでいる。
セバスチャンさんは、家族と一緒にカリブ海に浮かぶ西インド諸島の一つ、マルティニーク島で暮らしたことがある。同島はフランスの海外県の一つとされ、世界的に避暑地として有名なリゾートで8~22歳まで生活したという。成長の段階で父から素潜り漁を学び潜水技術を身に付けた。
セバスチャンさんは「マルティニーク島から宮古島に到着するまでの飛行時間は約16時間かかる。宮古島では妻と2人暮らしだが、これからは素潜り漁で頑張っていく」と決意を新たにした。
今後の素潜り漁の実績によっては正組合員資格が与えられる。正組合員には総会などでの議決権の権限が与えられる。