りんご病が流行
警報、昨年から継続
宮古保健所管内
ほおなどに赤い発疹(ほっしん)が出現することが特徴のりんご病(伝染性紅斑)が昨年11月ごろから宮古保健所管内で流行し続けている。同所の感染動向では「警報」が継続して発令され続け、年明けからは報告件数が増加。今年の第3週(1月14~同20日)は2桁の12件となった。保健所では「りんご病は最近、全国的にも流行している。県内では宮古だけが警報レベルが継続しているが、その理由は分からない」と述べた。
りんご病は、ウイルスに感染することで引き起こされる疾患で、赤い発疹が出現する。ほおが赤くなることがあり、見た目がりんごのようになることから「りんご病」と呼ばれている。
生後半年ごろから患者がみられるようになり、5歳前後をピークに幼児期の子どもに流行する傾向がある。
同所管内の報告数は小児科からのもので、昨年11月中旬から警報レベルが継続し、12月初旬に報告数が7件、昨年の最終週も8件の報告があった。
今年に入ってからは第2週で9件となり、第3週はさらに増えて件となっている。
「警報」は、昨年11月中旬の第46週から「第50週」を除く、今年の第3週まですべての週で発令されている。
同所によると、りんご病は飛沫(ひまつ)や接触で感染するが特徴である紅斑の出現する時期にはすでに感染力がなくなっているという。
なかなか終息しない状況について、保健所では「感染した場合はまずは風邪の症状が出て、その後に赤い発疹が出る。そのころにはすでに感染力は無くなっているので、りんご病に感染している自覚がないことから予防が難しい」と述べた。
感染した場合は、特別な合併症はなく治癒することが多いが、特に妊娠中の人が感染すると胎児に重篤な影響(流産や死産など)を及ぼすこともあることから、保健所では注意を呼び掛けている。