勇壮に爬龍舟競争/佐良浜海神祭
航海安全、豊漁願う
向こう1年間の航海安全と豊漁を願う海の祭典「ハーリー(海神祭)」が旧暦5月4日(ユッカヌヒー)に当たる6日、佐良浜漁港など7カ所の会場で開催された。快晴の下、各会場は、メインイベントの爬龍舟競争で熱気。漁師や青年らのこぎ手は「ゴーヘイ、ゴーヘイ」と掛け声に合わせ、力強いかいさばきで水しぶきを上げた。観客らは、満身の力で速さを競うレースに歓声と興奮に包まれた。
ハーリーは、各地の年間行事の一大イベントの一つ。宮古島では、佐良浜で最初にハーリーが開催されたのは1894(明治27)年で、今年で126年の歴史を誇る。
7会場のハーリーのうち、佐良浜のハーリーは主催が伊良部漁業協同組合。佐良浜漁港では、早朝から各漁船が鮮やかな大漁旗を掲げ祝賀ムード一色に。漁師らは船上で祝い酒を酌み交わし、ハーリーを盛大に祝った。
同漁港の特設会場には大勢の子どもから大人までが集合。午前8時、陸上パレードを実施し、住民にハーリーの幕開けをアピールした。
式典で、主催者を代表して漢那一浩組合長は「きょうは海の神様に感謝し、大漁と航海安全を願ってください」とあいさつ。下地敏彦市長は「伊良部全体の祭りを大いに盛り上げ、魚をいっぱい食べて地域活性化に頑張ろう」と激励した。
各種演舞の後、爬龍舟競争を実施。初めて伊良部島小学校・中学校(愛称・結の橋学園)の中学生たちが力を合わせてこいだ。観客らは「頑張れ」と声援を送っていた。
前里添では、5艘のサバニで優勝を競い合った。
岸壁前で一斉にスタートし、一喜一憂のレースを展開した。
カツオ一本釣り漁船「喜翁丸」(9・9㌧)の漢那竜也船長は「ハーリーを盛大に祝ったので、これから大漁が続くように頑張る」と意気込む。