官民で島の未来考察/第1回宮古みらい円卓会議
生活環境激変テーマに
現状と課題で情報共有
内閣府事業「宮古島の未来像デザイン人材育成事業」の研修会に先立ち、宮古島の現状と課題などを共有するための「第1回宮古みらい円卓会議」(主催・南西地域産業活性化センター)が31日、JTAドーム宮古島で行われた。行政や民間企業、NPOなどの職員や同事業の研修生、関心のある多数の市民が参加し、島内の現状や未来像について意見を交わすとともに、情報を共有した。
「生活環境が激変する宮古島、今何が起こっていて何が必要なのか」をテーマに行われた同会議では、現状や課題などを説明する論点提供者として行政や民間企業、NPO団体のメンバーらがそれぞれが考える課題や未来像について報告した。報告を受け、円卓を囲む参加者も具体的な課題などを提起した。
会議の中では論点提供者が、「ここ数年の(観光の)激しい変化をどう捉えるのか、10年、20年のスパンで見る必要がある。クルーズ船については世界的な波として押し寄せている」現状を説明。
これらを踏まえて、「観光は長期的な視点と、短期的な視点、世界的なものと、市町村などローカルな視点を合わせて見ていく必要がある」といった意見が上がった。
また、「沖縄でも本島や宮古島、石垣島というエリアごとの観光に関する政策が必要とされている。行政、住民、事業者、NPOなどそれぞれのセクターごとの議論が重要になっている。プラスの変化をより伸ばし、マイナスの変化を小さくしていく取り組みが必要」との意見もあった。
人材像については「データの確認やプラットフォーム構築など交流の機会を造ることのできるさまざまな人材が求められている」とまとめた。
冒頭、あいさつした内閣府沖縄政策統括官付産業振興担当の中村浩一郎参事官(代読)は「宮古島は近年観光客が大幅に増加しており、建設業などを中心に島の経済は好況であるものの、住居や交通、環境への配慮など課題もあると聞いている。それらの解決に資する新規事業の創出などを通じて島の成長をけん引できる人材が求められている」などと語った。