砂川カズ子さん最優秀
事故ない安全な島訴え
高齢者交通安全意見発表
第12回高齢者交通安全意見発表大会(主催・宮古島署、市老人クラブ連合会など)が27日、市未来創造センターであり、各地区の老人クラブの代表5人が発表した。「交通安全・飲酒運転根絶」と題して「交通事故のない安全な宮古島を築こう」と呼び掛けた城辺支部の砂川カズ子さんが最優秀賞に選ばれた。
意見発表大会は高齢者を取り巻く交通問題を自ら考え交通安全に対する意見を発表することで高齢者自身の自覚を促し、交通安全の意識高揚、事故防止を図ることを目的に開かれている。
宮古島警察署の上運天幸徳署長は「今年9月までに管内で発生した人身事故は80件。そのうち高齢者が加害者、被害者となったのは26件で全体の約3割を占める。発表者の皆さんがこれまでの経験を多くの市民に伝えることで交通安全意識が高まることを期待している」と激励した。交通安全協会の新里孝行会長、老人クラブ連合会の喜屋武盛吉会長も激励した。
砂川さんは公共交通機関が路線バスだけの宮古島では運転免許を取得し自家用車を使うことが生活の一部になっていると指摘し、「私たちの宮古島では車は最も必要な必需品。だからこそ車を運転するときは交通安全に気を付けなければならない。車は大変便利で快適な乗り物だが一つ間違えれば凶器に変わることを常に意識し、目配り気配りの運転をしなければならない」と訴えた。また「自分の体力の衰えを十分認識し頑固にならず、周りから運転が危ないと言われたら、運転免許証の返納を考える時期」や「飲酒運転は罰金だけでなく、車が運転できないと宮古島では仕事ができない。家庭崩壊になる。宮古島は祝い事が多く酒を飲む機会が多い。だからと言って飲酒運転をしていいはずがない」と呼び掛けた。
他の発表者も生活に欠かせない車と運転免許証の返納、体力の衰えなど高齢者ならではの悩みを取り上げ交通安全について自らの体験や考えを発表した。
審査の結果、砂川さんが最優秀賞、仲間シゲ子さん(平良支部)、浦崎栄子さん(伊良部支部)、洲鎌澄子さん(下地支部)、佐藤祐二さん(上野支部)が優秀賞に選ばれた。