弾薬庫建設工事に着手
来年3月完了予定
建設反対派市民は抗議
城辺保良地区
宮古島への陸上自衛隊配備に伴う城辺保良鉱山地区への弾薬庫建設工事について沖縄防衛局は7日、着手した。早朝から工事車両や関係者車両が同鉱山へ乗り入れし作業を行っていた。一方、配備に反対する市民団体らも駆け付け「弾薬庫建設はだめだ」などと訴え、工事着手に抗議した。(11面に関連)
沖縄防衛局は施設整備に向けて8月下旬に一部用地11ヘクタールを取得。その後、県赤土等流出防止条例に基づき、工事の内容や流出防止策などを県に通知した。条例の基準に適合していると確認されれば、着工できる。弾薬庫施設の面積は約19ヘクタール。
今月3日に行われた住民説明会でもおおむね6割程度の用地を取得したと説明した上で、準備が整い次第、造成工事に着手する方針を示していた。完了時期は2020年3月末となっている。本体工事などは同年3月からを計画しているが、隊員が射撃訓練を室内で行うための「覆道射場」などについては工事未発注となっており、22年度以降も工事を行う方針。
同地区に整備される施設は地対艦誘導弾や地対空誘導弾、その他部隊が使用する弾薬などを保管する「火薬庫」3棟、「覆道射場」、隊員が訓練の準備やさまざまな管理業務を行う「廠舎(しょうしゃ)」などを予定している。
沖縄防衛局では7日に造成工事に着手したとした上で、「宮古島への陸上自衛隊配備は南西諸島の防衛体制に極めて重要な取り組み。引き続き保良地区への施設整備を着実に進めていきたい」と話した。
一方、建設工事に反対する保良地区の男性は「大変なことになった。市民や住民を対象にした説明会を持つべきだ。保良や七又だけの問題では無い。住民にとって大きな問題」と語気を強めた。