「デルタ株」疑い初確認/宮古で3人コロナ感染
県内検出率14・8%に拡大
【那覇支社】県は16日、新型コロナウイルスの変異株について、 新型コロナに感染した243人を検査した結果、宮古島市で初めてインド由来のデルタ株の疑いがある「L452R」の感染例が3件検出されたと発表した。県全体では、1週間で同変異株36人が判明した。検出率は14・81%で、前週の3・80%から大幅に増加した。
L452R型の確認数は、県内累計で56件。保健所別の検出数は、中部が28人で最も多く、次いで那覇が12人、南部7人、八重山4人、宮古3人、北部2人。このうち、ゲノム検査で新たに17人がデルタ株と確定したといい、県内でデルタ株と確定した合計は31人となった。
オンラインで会見した県の糸数公医療技監は、県内で3月末から感染が広がった英国型を含む「N501Y」が検出率10%を超えたあたりから急速に増えた経験を踏まえ「デルタ株の感染力が強いということを考えると、来週、再来週にかなり増えていく可能性がある」との認識を示した。
その上で、県内の感染者数が増加に転じつつあるとして、「変異株が加わって急拡大することを懸念している」と述べた。
同日は、宮古島市で新たに3人が新型コロナウイルスに感染したことも明らかにした。県関係では、前週の同じ曜日と比較して21人多い76人の新規陽性者が確認された。また、県は新たなクラスター(感染者集団)を5件認定し、県内クラスターの累計は267件となった。
宮古島市で新たに感染が確認されたのは、市在住の10歳未満(職業確認中)と20代(飲食業)、40代(サービス業)の女性3人。推定感染経路は、保健所が調査しているという。
市内の療養状況は、宮古病院に入院中3人(中等症2人、軽症1人)と宿泊施設療養者19人、自宅療養者1人、入院調整中1人の計24人。民間病院に入院中のコロナ患者はいない。
県の定める警戒レベル判断指標で最も高い第4段階「感染まん延期」は、療養者数(609人)、直近1週間の新規感染者数(406人)の2指標。
米軍関係では、新たに14人が新型コロナに感染したと報告があった。基地従業員の新規陽性者は確認されなかった。