伊良部大橋橋詰め広場 全体事業費8億6000万円
県、造成工事に着手へ
市は「振興施設」を整備/市議会一般質問
伊良部大橋の伊良部側たもとの空間を整備する橋詰め広場計画で、全体の事業費は用地買収も含め約8億6000万円に上ることが14日、明らかになった。県は今年度から造成工事に着手する予定で市は、その進ちょく状況を見ながら2019年度をめどに「地域振興施設」を整備する計画だ。開会中の市議会(棚原芳樹議長)一般質問で、佐久本洋介氏の質問に佐久川豊正伊良部支所長が答えた。
全体事業費の内訳は、造成工事や駐車場、トイレ、展望施設などを整備する県施工分が約6億3000万円。
市は、農水産物販売所やレストランを配置する地域振興施設を約2億3000万円で整備する。
ただ、佐久川支所長は、事業費については「近年の人件費や建築物価の高騰に伴い、単価の見直しによる増額が予想される」と答弁した。
橋詰め広場は同広場の空間を利用し、伊良部大橋やその周辺の自然が一望できるように整備する計画。
休憩所や展望的機能だけでなく、農水産物や加工品、土産品などの物産販売所のほかレストランも配置する計画で、伊良部地域の表玄関として大きな期待が寄せられている。
用地の売買契約は全て完了しており、市によると市・私有地合わせた面積は約8000平方㍍。
事業主体は県宮古土木事務所で、伊良部大橋開通と合わせて供用開始予定だったが、用地の確保が難航していた。
質問した佐久本氏は「伊良部地区の経済全体に多大な効果が見込まれる」と強調。市に「事業がこれ以上先送りされないよう、県に対して早急な整備を求めてほしい」と訴えた。
これに対し佐久川支所長は、4月に伊良部地区の区長会や伊良部商工会、伊良部観光協会の連名で県に要請したことを説明した上で「今後の事業の進ちょく状況を見ながら、市として要請できるか検討していきたい」と述べた。