県民の思い伝えたい/全沖縄戦没者追悼式
「平和の詩」朗読の上原(宮高3年)さん
沖縄全戦没者追悼式で「平和の詩」の朗読を行う宮古高校(平良智枝子校長)3年の上原愛音さんが15日、同校で会見を行い、作品が選ばれた喜びと追悼式に臨む心境を語った。
校長室で平良校長と指導に当たった久高直人教諭が同席した会見は、はじめ平良校長が「多くの応募の中から上原さんの詩が選ばれたことは喜ばしく、追悼式では作品に込めた思いと平和を慈しむ県民の思いを広く伝えてほしい」と上原さんへの期待を示した。また指導に当たった久高教諭は「特に手を加えることも無く、上原さんの思いがきちんと表現された素晴らしい作品です」と評価した。
上原さんは「格式ある追悼式で朗読してみたいという思いはありましたが、締め切り前日に課題をいただき一晩で書き上げたので入賞はよもやの思いです。幼いころから、おじいちゃんやおばあちゃんの戦争体験談、そして平和学習を通じて人の心と体が壊れてゆく戦争の悲惨さと平和の尊さを伝え聞いてきた。その印象からくる自分の思いを詩に込めた。今は、振り返るだけでなく、追悼式の朗読が次へのステップとなる行動へのシュプレヒコールとなるよう願っています」と、追悼式の朗読に向けた緊張をにじませながらも凛とした表情で語った。