年度内実施を断念/子供医療費現物給付
18年4月からへ先送り
市が今年度からの導入を予定していた、子供が医療機関を受診した際に医療費を窓口で支払う負担をなくす「子供医療費現物給付」は年度内での運用開始を断念し、2018年4月からへと実施時期が先送りされることが分かった。16日の市議会6月定例会一般質問の上里樹氏への答弁で下地律子福祉部長が明らかにした。
市の「こども医療費助成制度」では、通院が0歳から未就学児(小学校入学前)まで、入院は0歳から中学卒業までの保険診療による自己負担分を助成している。現在の給付方法は自動償還払いで、窓口でいったん医療費を支払った後、翌々月に指定の口座に負担した分が振り込まれている。
この方法では窓口で医療費を支払うことが困難な家庭の子供が体調を崩しても、受診を控えてしまうなどの問題が生じていた。
そのような状況を踏まえ市は子供医療費助成の現物給付導入を決定。システム改修のための委託費604万8000円を今年度一般会計当初予算に計上し、改修が完了次第、現物給付に切り替える予定だった。
下地部長は年度内での実施が先送りとなる理由について「子供医療費助成は県でも今、改正案が出されているがまだ決定していないこともあり、その内容により市のシステム改修に影響が生じることが考えられるため」と説明。年度内にシステム改修と関係機関との調整を行い、18年4月から実施するという新たな方針を示した。