差別や偏見明らかに/ハンセン病と人権ネット
国賠訴訟弁護団が講話
ハンセン病と人権市民ネットワーク宮古(知念正勝、亀濱玲子共同代表)の2017年定期総会が18日、宮古南静園総合棟講堂で開かれた。17年度の活動計画案や予算案などが審議され、いずれも原案通り承認された。総会終了後には、ハンセン病国家賠償請求訴訟弁護団共同代表の徳田靖之氏による講演も行われた。
17年度の事業計画としては、「宮古南静園人権啓発交流センター」(ハンセン病歴史資料館)を活用した人権・平和学習の場としての受け入れ支援を行うほか、人権や平和学習の学校や各団体への働き掛けなどが盛り込まれた。
議案審議では、16年度の活動報告と会計報告、17年度の予算案が審議され、いずれも承認された。
総会後は「なぜ、今ハンセン病家族訴訟なのか」をテーマにした特別企画として、家族訴訟宮古原告団の1人が、「らい予防法」は患者だけでなくその家族にも大きな影響を及ぼし、差別や偏見による長く苦しい日々があったことを報告した。
さらに、徳田氏もハンセン病家族訴訟の現状について報告。国の姿勢に疑問を投げ掛け、国の隔離政策は家族に対する差別や偏見が社会全体に根付いていたという事実をしっかりこの訴訟で明らかにするとともに、地域の支援を広げていくことの大切さをも訴えた。