画集を全小中学校に贈呈/砂川泰彦さん
難病と向き合い自然描く
砂川泰彦さん(60)=平良東仲宗根=は5日、趣味で続けている絵を一冊にまとめた画集100冊を宮古地区の全小中学校に贈呈した。砂川さんは、筋肉が硬直して運動障害などを起こす、パーキンソン病に似た症状を持つ。「一人でも多くの児童生徒が見てくれれば」と話した。
画集には、昔の写真を忠実に模写した絵や、大神島、池間島などの自然豊かな海岸、新生通り、佐良浜港など郷愁を誘う風景など50点の水彩画が収められている。
砂川さんは「病気のことで時には落ち込むこともあるが、絵を描くことで前向きな考え方ができる」と生きがいやリハビリにつなげているという。
画集は、砂川さんの絵に魅せられたという本村昇盛さんが資金を提供し発行した。「感動的な絵を大勢の人に見てもらいたい」と動機を話し「砂川さんのような人が一人でも育ってくれれば」と話した。
砂川さんは「宮古の自然を大事にしたいという思いで絵を描いている」と語った。
北中で行われた贈呈式には、宮古地区中学校校長会の宮国敏弘会長(北中校長)、西里純二副会長(城辺中校長)、池城健研究部長が出席。宮国会長は「難病を乗り越え、特技を生かして人生を切り開いている」とたたえ、児童、生徒たちには「絵に込められているメッセージを受け止め、感性を磨いてほしい」と話した。