下地島の利活用を/県に25項目を要請/宮古島市
多良間村は農業水源開発など/美ぎ島美しゃ市町村会
【那覇支社】宮古・八重山圏域の5市町村長で組織する「美ぎ島美しゃ市町村会」(会長・中山義隆石垣市長)は31日、県庁に翁長雄志知事を訪ね、25項目の課題解決への要請文を提出した。宮古島市の長濱政治副市長は、下地島空港と周辺用地の利活用や宮古空港の拡張整備などについて要請した。伊良皆光夫多良間村長は、農業水源開発などの国営事業化に県の働き掛けを求めた。
長濱副市長は、下地島空港・周辺残地の利活用促進について「観光客が昨年万人を超え、上り調子にある。宮古の観光や振興発展のエンジンとして、空港と周辺用地の利活用が必要だ」と訴えた。
伊良皆村長は、「(多良間島は)平坦地で水が少なく、土層も浅いため毎年干ばつが懸念される。いつでも水が使えて生産性の向上につながる農業への協力をお願いしたい」と述べた。
各市町村からの要請を受け、翁長知事は「10年、20年の沖縄の将来を見据えたときには、離島の力が沖縄の持続的な発展につながっていくと思っている。今後も議論を深めたい」との考えを示した。
このほか、中山石垣市長が東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレーについて、「日本最南端の宮古・八重山諸島から聖火リレーがスタートすることで、世界へ発信できる絶好の機会となる。離島振興活性化にもつながる」と、関係機関に働き掛けを要望した。
翁長知事も、「県も前々から要請している。改めて強く要請していきたい」と応じた。
両圏域共通の要請では▽超高速ブロードバンド環境の早期整備▽多言語観光案内サイン整備事業の実施▽水道事業の広域化促進▽公立学校施設の維持管理にかかる経費▽離島生徒の選手派遣支援事業▽沖縄漁業基金事業▽農産物の県外出荷における地理的不利性の解消-など9項目を盛り込んでいる。
同市町村会では、県議会の新里米吉議長にも同様な趣旨で要請した。双方とも、座喜味一幸、亀濱玲子の両県議らが同行した。