9月に起工式とシンポ開催/国際旅客船拠点整備事業
整備岸壁の完成予想図公開
下地敏彦市長らは31日、市役所平良庁舎で会見を開き、平良港が国土交通省から官民連携による国際旅客船拠点形成港湾に指定されたことを報告。指定を受け、2020年4月供用開始を目指して建設される14万㌧級の船の接岸が可能な岸壁の完成予想図を公開するとともに、9月30日に国際クルーズ船拠点整備事業の起工式とシンポジウムを行うと発表した。
官民連携による国際旅客船拠点形成港湾整備事業とは、自治体とクルーズ船運航会社が連携し、自治体がクルーズ船受け入れ岸壁を、運航会社は旅客ターミナルビルを建設して国際クルーズ拠点を整備するもの。運航会社には岸壁の優先利用が認められる。
宮古島市はクルーズ会社グループの「カーニバル・コーポレーション&PLC」(カーニバル社)と連携。国と市が漲水地区北防波堤外側に延長370㍍のクルーズ船用岸壁と岸壁までの臨港道路約1・2㌔を、カーニバル社は旅客ターミナルを整備する。
平良港国際クルーズ船拠点整備事業の起工式は旅客ターミナル建設地である平良港漲水地区で9月30日午後4時15分から行われる。それに先立ち、平良港国際クルーズシンポジウムが同日午後1時30分からマティダ市民劇場で開催。カーニバル・アジアのポール・チョン副社長が基調講演で平良港の国際クルーズ戦略について語るほかパネルディスカションが行われる。
会見で下地市長は、シンポジウムの開催を報告するととともに、クルーズ船受け入れ岸壁の完成予想図を公開し事業概要を説明。「なるべく早く整備して1日も早く14万㌧のクルーズ級船が接岸できるようにしたい。受け入れ態勢の整備も大至急行う必要がある」と語った。
会見に同席した平良港湾事務所の林輝幸所長はシンポジウムと同じ日に起工式を行うことを報告。クルーズ船用岸壁と臨港道路の整備について「供用開始まで2年半と工期的には厳しい状態での整備となるが市と協力して事業を進めたい」との考えを示した。