平良清子さんを功労表彰/全国重要無形文化財保持団体協
宮古上布の発展に尽力
全国重要無形文化財保持団体協議会(会長・下地敏彦宮古島市長)の第19回鈴鹿大会で宮古上布保持団体理事で国認定の伝統工芸士の平良清子さん(72)が功労賞で表彰された。18日、市役所平良庁舎で表彰伝達式があり、下地市長が平良さんに感謝状を贈った。平良さんは「これからも宮古上布を織り続ける」と決意を新たにした。
協議会は全国の14重要無形文化財保持団体と24市町村で組織し、1992年に設立された。また国は織物や陶芸、漆芸、和紙などの伝統の技を後世に伝えるため、技術を持つ団体を重要無形文化財保持団体に認定している。宮古上布保持団体(新里玲子代表)はその一つ。
約400年の伝統を誇る宮古上布は国指定の重要無形文化財。
平良さんは宮古上布保持団体で長年にわたって発展に尽力した功績が認められた。高度な宮古上布織りや染色技術を持ち、宮古織物事業協同組合(理事長・長浜政治副市長)では後継者育成の講師を務める。
下地市長は「宮古上布の一反を織る期間は長いと聞いている。ご苦労もあると思うが、後世のために、一生懸命頑張ってください」と激励した。
長浜副市長は「宮古上布は、宮古が世界に誇れるもの。元気で宮古上布を守ってください」と述べた。
川上哲也市教育長は宮古上布の素晴らしさを強調した。
新里代表は「宮古上布の原料となる苧麻栽培面積は広くなり、たくさん取れる。ただ苧麻から糸を取る人が少ない」と課題を語った。
平良さんは「今後も宮古上布の継承・発展に頑張りたい」と意欲を示した。