幼児教育に読み聞かせを/はなぞのこどもえん
屋富祖さんが講演会
子育て支援講演会「絵本のある子育て」が14日、はなぞのこどもえん(新城久恵園長)で開かれた。県立総合教育センターの元指導主事で「子育てサポーター養成研修会」講師の屋富祖紘子さんが幼児教育に絵本の読み聞かせを取り入れる重要性などを語った。
人格が形作られる2、3歳時の幼児教育が大事と語る屋富祖さん。「子供が親からもらう能力は20%で、残る80%は環境から身に付ける」との考えを示した上で、幼児期の教育は子を成長させるための環境を整える「土壌作り」であり、親や保育者は土壌を耕すくわの役割を果たす必要があると指摘した。
幼児期は心情や意欲、態度などを学ぶ時期で、それらは遊びの中でのさまざまな体験を通して学んでいることを説明。物語を通じてさまざまな体験をすることができる絵本の読み聞かせは幼児教育に有効との認識を示す。「幼児は登場人物に成り切ることができ、喜びや悲しみ、痛みを自分で体験した直接体験として体験することができる。身の回りで全てのことを学ぶことは不可能。これから出会うあらゆることを想定して描かれているのが絵本」と語った。
読み聞かせでは誰が読むかも重要になるという。「読み聞かせでは生き方を学んでいる。それを誰とするかがとても重要。生の声で読んであげることで子に伝わる」として親や保育者が読み聞かせを行うよう呼び掛けた。
講演会には同園園児の保護者や保育士らが参加し、屋富祖さんの話に聞き入っていた。