痛み。年を重ねてきて体に痛みを感じるようになった。階段を下るとき膝が痛む。身体の痛みについては医療分野での研究がなされているがそのすべてが解明されているわけではないらしい。テレビで栄養補助食品の宣伝でよく見る解説が膝の痛みの原因のすべてを説明するものではないことは心しておくべきだろう

▼とはいえ、痛みについて学術的な知識があるわけではない。ただわが身に起こっている変化に無関心ではおれないだけだ。９４６㍉㍑入りの牛乳パック２本を重いと感ずるようになったり、ペットボトルのふたが開けづらかったり、階段を下りるのに左右両足で交互に段を踏むのが辛かったりと、明らかに筋力の衰えと思える現象が起こっている

▼腕や脚に負荷がかかった時に痛みがおこる。その痛みを避けて何もしないでいては寝たきりといった悲惨なことになるのではないか。ならば今からでも筋トレを始めるしかあるまい

▼それでも長い間気づくことのなかった筋肉の衰えを元に戻すことは無理だろう。現状維持がせいぜいいいところだ

▼「加齢によって不可逆的に老い衰えた状態」になることを遅らせるためにも今の身体機能を維持しておくべきだろう。そのための努力は欠かせない。そうしなければ遠からず日常生活に支障をきたし施設入所、入院といったことになりかねない

▼サルコペニア。高齢者の筋力・筋肉量が一定レベル以上減少すると身体機能が低下して生活・生命維持が困難となり死のリスクが高まると解釈される医学用語だ。個人差はあるが後期高齢になるにつれて筋力・筋肉量低下のリスクが必然的に高くなる。そのリスクを最小限に抑える努力は必要だろう。