観光での経済活性に協働/宮古島市とJTB沖縄
包括的連携協定を締結/観光客120万人達成目指す
宮古島市(下地敏彦市長)とJTB沖縄(杉本健次社長)は21日、観光を中心とした市の経済活性化や地域振興などを目的とする包括的連携協定を締結した。今後は市の観光振興基本計画に基づいたさまざまな行動計画(アクションプラン)を策定し、現在ある課題解消などのための施策に協働で取り組んでいく。
市は、海外クルーズ船寄港の大幅増、飛行機の本土直行便増加や機材の拡張などによる急速な入域観光客数の増加に対応するとともに、持続的な経済発展による地域振興を目指すため、JTB沖縄が持つノウハウを活用したいと考え、協力を要請。JTB沖縄が承諾したことから今回の協定締結に至った。
今後は、地域資源を活用した宮古島ブランドの発掘や、自然環境と共生できる観光地整備、海外客受け入れ体制の構築、クルーズ下船後の交通手段となる二次交通の利便性向上、観光客のストレス低減と持続可能な観光まちづくり体制の構築、島内人材育成と雇用創出などに向けたアクションプランを策定し、それらのプランに基づく施策を推し進めることで、2021年度の入域観光客数120万人達成を目指す。
協定の締結式は市役所平良庁舎で行われ、下地市長と杉本社長それぞれが署名、捺印した協定書を交わした。
下地市長はクルーズ船拠点港の整備や国際空港としての下地島空港の開業により観光客の大幅増が見込まれ、受け入れ体制の構築は喫緊の課題との認識を表明。「市の観光振興基本計画に基づいて受け入れ体制、新たな観光の拠点作り、観光地の整備なども行わなければいけない。特に受け入れ体制整備と人材育成という意味でノウハウを持っているJTB沖縄にぜひ協力してもらい、宮古島観光のグレードを上げ、経済を活性化させたい」と語った。
杉本社長は「多くの顧客を受け入れてくれている宮古島はJTBグループにとって最重要地域。そこと提携できることは名誉なこと」との考えを示した上で、「現在の宮古島では人手不足や観光客の増えすぎによる観光客のストレスなど、さまざまな課題が顕在化している。それらの課題は沖縄だけでなく日本全国が直面する問題」と指摘。「その課題が解決できれば全国のモデルケースになれる」との考えを示した。