巡視船等整備に229億円/海上保安庁18年度要求
尖閣周辺の安全確保で
【那覇支社】海上保安庁は8月31日までに、2018年度予算の概算要求内容を発表した。尖閣諸島周辺の安全確保を目的として、巡視船等の整備に229億6000万円(対前年度当初予算比106億3000万円増)を計上した。同庁は「法執行能力・海洋監視能力・海洋調査能力の強化を図る観点から、海上保安体制の強化を着実に進める」としている。
政府は16年12月、中国公船の大規模化・武装化に対応して海上保安体制を強化する方針を打ち出している。今回の大幅な増額要求も同方針に沿ったもので、新たにヘリコプター搭載型巡視船1隻(21年度就役)や大型巡視船1隻(20年度就役)、巡視船搭載ヘリコプター1隻(20年度就役)に73億6000万円を盛り込んだ。継続分としてはヘリ搭載型巡視船3隻、大型巡視船2隻、巡視船搭載ヘリ3隻に146億円1000万円を計上した。
このほか、海洋監視体制の強化には、対前年度当初比億2000万円増の87億2000万円を計上した。新型ジェット機1機(21年度就役)、映像伝送能力の強化、監視拠点の整備に54億5000万円を新たに盛り込んだほか、継続分で新型ジェット機1機と秘匿通信機能の強化等に26億9000万円を計上した。
密輸・密航などの海上犯罪の取り締まりや救難防災などの業務基盤の充実・強化には、対前年度当初比51億2000万円減の292億7000万円を盛り込んだ。