沖縄公庫、1769億円概算要求
人材育成など重点/2018年度予算で
【那覇支社】沖縄振興開発金融公庫(川上好久理事長)は8月31日、2018年度予算の概算要求内容を発表した。▽人材育成▽中小企業と小規模事業者の生産性向上▽世界水準の観光リゾート地の形成-を重点に、事業計画に対前年度当初計画比225億円増の1769億円を計上した。県経済の好調さを背景に、05年の当初計画(1805億円)以来、13年ぶりに1700億円を超えた。
新制度では、「沖縄人材育成促進貸付利率特例制度(仮称)」を創設。従業員のスキルアップやキャリア形成に積極的に取り組んでいる企業の借り入れ利率を当初の3年間にわたり0・2%控除し、企業の人材育成を積極的に後押しする。
また、新たに高等教育機関と専門学校等を「沖縄自立型経済発展貸付」の貸付対象とし、沖縄の産業発展にかかる人材を育成する事業者を支援する。
事業計画のうち、産業開発資金には対前年度当初計画比200億円増の800億円を計上した。世界水準の観光リゾート地の形成を目指す。
中小企業等資金には、中小企業や小規模事業者等のセーフティーネット機能確保と人材育成を目的に、同25億円増の710億円を盛り込んだ。
生活衛生資金には、貸付実績等を考慮して前年度当初計画と同額の40億円を計上した。
このほか、事業者の生産性向上を目指す取り組みを促すため、「沖縄個人事業経営基盤強化貸付利率特例制度(仮称)」を創設する。中小企業等資金の過半を占める生業資金と、生活衛生資金を借り入れている企業のうち、貸借対照表などの財務諸表を作成して青色申告控除65万円の適用を受ける場合には、本来適用される利率から0・1%を控除する。