保良住民に戸惑いと不安/射撃場と弾薬庫の計画浮上
海上保安庁の射撃訓練施設と防衛省の弾薬庫設置場所が城辺保良に候補地として「計画」、または「調整」されているとの報道に対し、地元住民から戸惑いの声が上がっている。いずれの施設も民家に近く、観光客が通るルートでもあることから「安全面は大丈夫なのか」と不安の声も聞こえる。
海保の射撃訓練施設は、貝の展示やレストランがある「宮古島海宝館」のすぐ隣で、東平安名崎に向かう途中にある「旧ロラン局」に計画されている。
一方、防衛省は宮古島市への陸上自衛隊のミサイル配備計画をめぐり、ミサイルを保管する弾薬庫の建設予定地を、七又海岸沿いに向かう「保良鉱山」とする方向で調整している。
旧ロラン局と保良鉱山は、東平安名崎から七又海岸を結ぶ観光ルート沿いにあり、直線距離にして約1・3㌔しか離れていない。
本土から保良に移住した男性は「二つの施設には『断固反対』というわけではないが、かといって『歓迎』というわけでもない。人が少なく、中心地から遠く離れているので候補地になったのではないか」と話した。「静かな所と思って気に入っていたが…。施設のイメージが何も浮かばないので、安全面は大丈夫かなと思う」と話した。
保良に実家があり、平良に住む男性は「レンタカーがよく通る場所にあることから、観光客にどのように映るのか心配。その場所が本当に適しているのかも疑問だ」と語った。
保良部落会の砂川辰夫会長は「何も聞いていないので、コメントのしようがない」と述べた。