「議論尽くされていない」/市議会総務財政委
総合庁舎建設で意見噴出
開会中の市議会9月定例会は12日、各常任委員会を開き、付託された議案などを集中審査した。このうち、総務財政委員会(嵩原弘委員長)では、新総合庁舎建設に伴い、市役所の位置を変更する条例案について、各委員から「議論が尽くされていない」などとした意見が噴出。総合庁舎建設後の各支所の在り方も明確にされていないことも示した。委員からは「(総合庁舎建設計画が)このスピード感で進むとはゆめゆめ思っても見なかった」と懸念。多くの市民意見を反映させずに、急ピッチで進められている行政手法に「ぞっとする」との声も上がった。市は、合併特例債を活用して実施する計画を強調。その期限内(2020年度)での整備計画を改めて示し理解を求めた。
市は、建設地を市消防本部北側の国有地に決定。理由として①市の中心に位置している②人口重心からの距離が近い③交通の利便性が良い-ことを挙げた。
今議会に提案されているのは、現在の市役所の位置を同建設地に変更する「条例の一部を改正する条例」。
委員の國仲昌二氏は、「庁舎建設は市民の関心と利害が大きい。地域の人への説明が不足している。まだまだ議論を尽くす必要がある」と訴えた。
濱元雅浩氏は、総合庁舎建設で支所機能のサービス低下と、人口の平良一極集中を懸念。「支所の職員数は、地域づくりの観点からも非常に大事なポイントになる。それを明示した上で、総合庁舎の議論は進めていくべきだ」と主張した。
新里聡氏は、これまでの議会でも議論が乏しかったことを「反省している」としながらも「敷地の決定がどういう過程で決められたかも、議員は現段階ではまったく知る由もない」と述べた。
石嶺香織氏は、市庁舎建設委員20人で決定したことを挙げ「もっと広く市民の意見を聞くべきだった」と話した。