指定管理者に「なかそね」/パイナガマ海空公園
市議会9月定例会に追加提案
下地敏彦市長は20日、宮古島市議会(棚原芳樹議長)へ追加議案として、パイナガマ海空すこやか公園指定管理者の指定について議会の議決を求める議案を提出した。指定管理候補者は、なかそね(平良東仲宗根、仲宗根秀彰社長)で、自主事業としてバーベキューやビアガーデンの実施を計画。市は収支の赤字額を基に協定書で定めた額を指定管理料として支払うこととなっている。
市内の都市公園としては初めて火気を使用したバーベキューができる公園となる同公園。市では当初、指定管理者が行う自主事業収入で管理費はまかなえるとの想定で指定管理者を募集したが、応募者から市から管理費の支払いがなければ管理は難しいとの意見が挙がった。そこで募集要項を見直し、収支の赤字額を基に基本協定書で定める金額を指定管理料として支払うこととして指定管理者を再募集。その結果、最初に応募していた3社のうち2社から応募があり、審査の結果、なかそねを選定した。
なかそねは事業計画で年間収入をバーベキューで36万5000円、ビアガーデンで9万円、自動販売機2台で24万円など合計で166万5000円、支出は人件費732万4000円、管理費228万9000円の合計961万3000円、赤字額は年間794万8000円と算定している。
なかそねの事業計画とは別に市当局は指定管理が始まる10月から年度末までの6カ月間の管理費(除草、トイレ清掃、施設維持管理など)を県の基準から448万2000円と試算。これを基に指定管理者に支払う指定管理費の上限として今定例会に450万円を補正予算として計上している。なかそねの算定では6カ月間での赤字額は397万4000円で、市が実際に支払う額は450万円を下回ることが見込まれる。
本会議では下地市長による提案理由の説明後、質疑が行われた。指定管理とする理由についての質問に対し長濱政治副市長と建設部の下地康教部長は、公園に指定管理者の職員が常駐し常に良好な状態を保て、問題発生時に即時対応ができること、自主事業で収入を得ることで市が支払う指定管理費の抑制が期待できること、バーベキューやビアガーデンのサービスを提供できることなどを挙げた。
なかそねが算出している収入額が低すぎるとの指摘に下地部長は「収益を上げるための指導を市が行うことができる」として市が支払う指定管理料を減額させるため収益アップに向けた指導を行う考えを示した。
本会議終了後、予算決算委員会が開かれ、2016年度一般会計歳入歳出決算を全会一致で認定した。