国は丁寧な説明を/県議会9月定例会
海保射撃場で県当局
【那覇支社】県議会9月定例会で27日、宮古島市区選出の亀濱玲子氏(社民・社大・結)が代表質問で登壇し、海上保安庁の射撃訓練場計画や陸上自衛隊配備、台風18号の被害と対応策などについて質問した。海保の射撃訓練場に関して謝花喜一郎知事公室長は「国は丁寧な説明を行うとともに、住民生活の安全安心に配慮してほしい」と、陸自配備と同様の答弁を行った。
海上保安庁の計画について、亀濱氏は「予定地(保良地区)は美しい岬へ向かう観光地で、周辺は海岸リゾートエリアになっている。住民の声を聞かず進められることがあってはならない」と強調し、県の見解を求めた。
これに対して、謝花知事公室長は「海上保安庁に確認したところ、平成年度予算概算要求で治安・救難・防災業務の充実強化のため、宮古島市に射撃訓練場を整備する費用を計上しているとのことだった」と述べた。
その上で、「地元の不安を招かないよう、国は丁寧に説明を行うとともに、住民生活の安全安心に配慮してほしい」と答弁した。陸自配備計画についても、同様の見解を示した。
台風18号の被害状況については、翁長雄志知事が「農林水産業関係の被害額は、約6億5900万円。このうち宮古地区は6億2200万円で全体の94%を占める」と述べた。農林業者への支援策としては、①農業改良普及機関への相談窓口設置②農業漁業共済等の制度活用③農林漁業セーフティーネット資金など低利な資金の周知-などを実施していると説明した。
下地島空港と周辺用地の利活用については、宮城理県土木建築部長が「8月に伐採等の準備工事に入っている。事業者(三菱地所)によると、10月からは旅客施設の本体整備に着手するとのことだ」と答弁した。
また、FSO(北谷町)が下地島空港で予定している「革新的航空パイロット養成事業」について、宮城土木建築部長は「事業者は平成年4月の開業に向け、連携企業との業務提携に取り組んでいる」と述べた。
米国のアジア太平洋系アメリカ人労働連盟が普天間基地の辺野古移設に反対する決議を行ったことについては、謝花知事公室長が「大変意を強くしている」と答えた。