へき地医療に貢献/元宮古病院長の安谷屋さん表彰
【那覇支社】離島や山村での医療に貢献した医師をたたえる「2017年度へき地医療貢献者表彰」を受賞した、元県立宮古病院長の安谷屋正明さん(67)への表彰伝達式が10日、県庁で行われ、砂川靖保健医療部長から表彰状と記念品が手渡された。県内では6年ぶり2人目の受賞となる。
安谷屋さんは「院長となって、私の課題は病院経営の健全化と新宮古病院への移転だった。その中で若い職員に励まされ、アイデアをもらいながら、できたことが良かった。多くの人たちとの出会いに感謝したい」と受賞の喜びを語った。
表彰状を伝達した砂川部長は「長年、県立宮古病院において、へき地医療に多大な貢献をされたことに、深く敬意を表したい。今後とも県のへき地医療の確保、充実に向けて、一層の支援や協力を願いたい」と地域医療への尽力に感謝した。
伝達式では、県病院事業局の伊江朝次局長、全国自治体病院協議会沖縄支部の本竹秀光支部長(県立中部病院長)も祝辞を述べた。
全国自治体病院開設者協議会と全国自治体病院協議会が、医師で15年以上にわたって自治体の病院や診療所に勤務し、離島・山村など医療に恵まれない地域の医療確保に貢献した功労者をたたえ、表彰する。1981年度から実施された。37回目の今年度は、全国で20人が表彰された。
安谷屋さんは1982年から県立宮古病院小児科に勤務し、小児科医長、小児科部長を歴任 2001年からは宮古病院副院長、06年から15年までの9年間、院長の重責を担った。病院長に就任後、事務部職員の人材育成を図りながら、病院の経営健全化に取り組み、老朽化が著しかった宮古病院の新築移転を実現した。
また、小児科医として宮古圏域の小児医療を向上発展させた功績により95年に県小児保健賞、2000年に母子保健激励賞を受賞した。14年には多年にわたり公的医療機関の病院長、副院長として地域保健医療への貢献により、県医師会表彰を受けた。