川上元教育長、池間島の秘話で講演/県高校長会定例研究協
県高校校長会(與座博好会長)の第4回定例研究協議会(宮古島大会)が12日から2日間の日程で始まった。初日は県宮古合同庁舎講堂などで元宮古島市教育長の川上哲也氏による講演や教育懇談会などが行われた。川上氏は「ふるさと池間島に知られざる秘話」と題し、池間島の歴史的出来事や伝統、文化などについて語った。
講演で川上氏は、1919年に宮古島でコレラが流行した際、池間島では外からの交通を遮断し、食糧や生活物資はカツオ船で沖縄本島へ行き調達することを1年間続けることで、一人の患者も出さなかった事実を紹介した。
池間島でのカツオ漁は1906年から行われるようになり、カツオで島が栄えた歴史を振り返る川上氏。2006年にカツオ漁は途絶えてしまったが、多くの恩恵を受けたカツオ漁について後世に継承していきたいとの考えを示し、その方法としてカツオに関する詩を集めた本やカツオのカルタ、絵本の作成などを挙げた。
初日は講演のほか、九州地区高校校長教育研究協議会や全国協議会への参加報告や、参加者が互いの情報を交換するフリートーキング、会場を市内ホテルに移しての教育懇談会などが行われた。
最終日の13日は県宮古合同庁舎で委員会別会議や研究中間発表、部会別会議などを行う。