05年以降最少値1万3826羽/サシバ飛来数調査
大雨、台風の影響か
【那覇支社】県自然保護課、宮古島市みどり推進課、宮古野鳥の会が合同で調査した「2010年サシバ飛来数調査」が、このほど公表され、今年のサシバ飛来数は1万3826羽で、05年以降の調査で最小値、過去37年(04年を除く)の平均2万7640羽の約半数に減少したことが明らかとなった。観測日に台風、大雨が重なったことや、天候不順により、渡りそのものが減ったことが影響したものと分析している。
同調査は、10年10月8日~同21日までの14日間、県と宮古島市が共同で観測した伊良部総合庁舎屋上での調査結果と、同期間に宮古野鳥の会が、夕陽丘(松原墓地団地上)で観測した調査結果を集計したもの。
伊良部島で1万2555羽、宮古本島で1271羽を数え、合計1万3826羽との観測結果を得た。調査のまとめによると、観測時に天候不順に悩まされ、沖縄本島付近の前線の影響で大雨が降ったことや、観測期間後半にかけて、超大型の台風13号が発生したため、サシバ飛来を見落とした可能性があることや、悪天候の影響でサシバが飛び立てなかったためだと分析している。
合計値で1000羽以上を確認した日数は、過去5年間の平均で6・4日だったが、今調査では3日にとどまった。また、渡りのピークは10月16日で、7207羽をカウントした。