雨漏りで競技2時間中断/市総合体育館
県民体育大会バレー、今後の大会誘致に懸念
県民体育大会先島大会のバレーボール競技が行われた市総合体育館が、雨漏りのため競技が約2時間にわたり中断し、大会運営に支障が出たことが関係者の話で分かった。急きょコートを変更するなどして対応したが、地元関係者からは「今後は大きな大会を誘致することはできないのではないか」と懸念の声が上がっている。
雨漏りは大会最終日の26日で、同体育館では男女の決勝戦など計6試合が予定されていた。
現場にいた宮古バレーボール協会の役員によると、雨漏りは男子第1試合の途中から見られた。
同試合は終了まで行われたが、第2試合は「このままプレーすると、選手にけがをさせる恐れがある」(地元関係者)ことから、いったん中断しコートを変更。女子は特別コートを作って行った。
同体育館を管理する市民スポーツ課によると、県大会のような大きな大会の場合は事前に雨漏り箇所を調査し、天井裏にビニールシートを敷くなど対応してきたが、今回は事前調査では見つからなかったという。
2年前には屋根の防水工事を行ったが、老朽化でボルト部分の腐食や建物側面のひび割れなども見られ、「全面的に雨漏りを止めることは難しい」と話している。
同体育館は1984年1月に完成し築33年。市民スポーツ課によると合併協議会で確認された「新しい島づくり計画」ではリーディングプロジェクトの主要施策計画の一つに挙げられており、2020年度には改築計画がある。
しかし、合併特例債の期間が同年度で終了することから「計画の見直しも必要になるのではないか」と話している。
宮古バレーボール協会の仲間智理事長は「以前から雨漏りが指摘されており、大会前から心配だった。島外の監督から『ベンチで傘を差してもいいか』と言われ、とても恥ずかしい思いをした」と話した。
「現状では、県レベルの大会を開催するには厳しい。選手を良い環境でプレーさせるには改築が望ましいが、既存施設をしっかりと整備することも重要ではないか」と語った。