機械刈りが全体の9割/キビ収穫作業
申込件数4410件で過去最高/労働力の減退顕著に
宮古地区の2017-18年期サトウキビの収穫作業で、機械刈りの申請面積が全体の9割に達しようとしている。地区ハーベスター運営協議会のまとめによると申し込み件数は4410件、面積は4938㌶と過去最高。全収穫面積5669㌶に占める割合は87・1%に達した。生産者の高齢化による労働力の減退が顕著に表れている。
ハーベスターで収穫する農家はここ数年急増。手刈りに比べて労力がかからない機械刈りへの移行の波は勢いを増すばかりだ。
ハーベスター運営協議会がまとめた地区別の機械刈りの割合は▽平良86・7%▽城辺89・9%(長間3区は89・3%)▽下地90・8%▽上野93・7%▽伊良部77・8%-。市全体の比率は87・1%となり、前期より6ポイント上昇している。
機械刈りが伸びた要因は生産者の高齢化に伴う労働力の減退だが、今では年齢層を問わずすべての階層の農家がハーベスターでの収穫を希望。官民挙げての推進活動が拍車を掛けた。
機械刈りのメリットは労力をかけずに収穫ができること。ただ、その一方で機械刈りに頼る余り、畑の管理をおろそかにする農家が後を絶たないという。
特に株出し栽培の圃場で多く見られ、収穫後に株出し管理機を入れた後は放置状態にする農家がいる。除草作業を一切せず、荒れた畑のまま収穫期に機械刈りを申請している。
こういった畑はオペレーター泣かせで、雑草が機械に巻き込まれるため作業中にエンジンを止めて草を取り除く作業に追われる。反収(10㌃当たりの収量)も当然低く「割に合わない作業だ」(関係者)という。
地区ハーベスター運営協議会の事務局は「株出し圃場こそ管理をしっかりしてほしい」とし、反収を上げるためにも株を立てた後の管理の徹底を促した。