メロンの出荷始まる/ブランド化へ官民一体
冬場に市場価値/島の駅で祭り
宮古島産メロンの出荷が始まっている。端境期を狙う冬場出荷のメロンは注目を集めており、市場の評価も高い。島の駅を運営するパラダイスプランの西里長治社長は8日、市役所平良庁舎を訪れてメロン祭りの開会を報告。「島を代表する果樹になれる。ブランド価値を上げていきたい」と意欲を見せた。下地敏彦市長も「冬場に出すメロンの市場価値は極めて高い」と太鼓判を押しており、ブランド化に向けた官民一体の取り組みが期待される。
生産者らによると、宮古島産メロンは約30戸が栽培しており、うち約20戸は系統出荷。野菜・果樹生産出荷連絡協議会では今期54㌧の出荷を計画している。
宮古島産は2期作の展開が主。12月初めから来年2月までを1期作、4月中旬から6月までを2期作として出荷している。
冬場のメロンはクリスマスや年末年始のギフトとして人気を集めているが、単価の低さや栽培管理の難しさがネックとなって県内の生産量は年々減少。宮古島でも伸び悩んでいる。
10戸の生産者のメロンを取り扱うパラダイスプランの西里社長は「宮古島のメロンは他の産地には決して負けない。地下ダムの水を有効に利用できるので宮古には最適の果樹。海外でも評価は高い」と宮古島産の限りない可能性を挙げた。
島の駅でのメロン祭りの開催は、その良さを多くの市民に知ってもらうための取り組みになる。来年2月25日までの期間中は果実の販売ほかさまざまなイベントを打つ予定だ。「夏場はマンゴー、冬場はメロンをアピールできる。海外を含めて島内外でPRしていきたい」と話し、パラダイスプランネットワークをフル活用する決意を語った。
来訪を受けて今期作メロンを味わった長濱政治副市長は「本当においしいメロンだ。これは必ず他産地と差別化できる。どんどんアピールしていこう」と舌鼓を打ちながら絶賛した。
同行した生産者の平良繁和さん(51)は「まだまだ宮古島のメロンのことを知らない市民は多い。知ってもらうためにもどんどんPRしたい」と話した。
本紙取材に対し下地市長は「宮古島産のメロンは他と比べてもひけを取らない品質だ。冬場メロンの市場価値は高く、大いにやってほしいと思う。行政としてもできる限りサポートしていきたい」と述べた。