輸送ターミナルが暫定供用/平良港漲水地区
大型貨物船が円滑寄港/テープカットで祝う
平良港漲水地区複合一貫輸送ターミナル暫定供用式が16日、同ターミナルで行われた。下地敏彦市長、市の港湾利用関係者のほか、国の担当者、国会議員らが参加。宮古島の海の玄関口であり、物流拠点でもある平良港の機能充実をテープカットで祝った。
今回の暫定供用は、岸壁440㍍のうち、295㍍部分が暫定供用開始となった。これにより、1万㌧級の貨物船や5万㌧級のクルーズ船がこれまでよりも安全で、スムーズに接岸できるようになった。
あいさつで、下地市長は「今回の暫定供用により、安定的な海上輸送の確保および効率的な荷役形態への改善のほか、大規模地震時における救急物流輸送への対応が可能になった。さらに、この地区で5万㌧級のクルーズ船も接岸できるようになり、市の経済活性化、観光振興につながる」と期待を述べた。
内閣府沖縄総合事務局の能登靖局長も「平良港は『官民連携のクルーズ拠点』でもあり、9月には新しいバースの建設も始まった。下地島空港ターミナルビルの整備事業もスタートしており、フライ&クルーズによるクルーズ船観光の新たな動きが始まると期待している」と述べた。
高橋克法国土交通大臣政務官や山下雄平内閣府沖縄担当大臣政務官もあいさつを行い、今回の暫定供用が宮古地域における産業、観光の発展に寄与することに期待を寄せた。
また、衆院議員の西銘恒三郎氏、下地幹郎氏、参院議員の儀間光男氏ら国会議員も、下地市長らとテープカットを行い、宮古圏域のさらなる発展を願った。
同ターミナル整備事業は、事業費が168億円で、事業期間は2012年度~2024年度まで。
水深10㍍の岸壁と水深7・5㍍の岸壁を合計440㍍整備するほか、港湾施設用地、臨港道路、緑地などの整備も行う。
現在の暫定供用では接岸できるクルーズ船は5万㌧級までだが、岸壁の整備が今後進めば11万㌧級のクルーズ船も接岸できるようになる。