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花は島色
2017年12月17日(日)8:54

【花は島いろ】ジュリアン・ジョンソンさん(24歳)沖縄水産高校助教諭 ボクシング部監督

「自分に負けない」が人生のテーマ


ジュリアン・ジョンソンさん

ジュリアン・ジョンソンさん

 【那覇支社】高校時代の思い出のTシャツを手に笑顔をみせるのは、沖縄水産高校ボクシング部監督として10人の部員を指導する平良島尻出身のジュリアン・ジョンソンさん(24)。

 ドイツ系アメリカ人の父・ロジャーさんと日本人の母・幸代さんを両親に持ち、5人兄弟の末っ子として生まれたジュリアンさん。「小さい時から体も大きく活発な少年だった」という。

 小学生の時には、陸上をやっていた祖父(故・池間貞夫さん)の影響で陸上を始めた。指導してくれた先生からは「陸上の楽しさと目標を持つことの大切さを教えてもらった」と懐かしむ。

 中学では兄の影響でバスケットボール部に入部。厳しい顧問の下で自分の甘さを徹底的に指導してもらい、「負けん気」を養うことが出来たと語る。また、駅伝の選抜選手にも選ばれ県大会にも出場した。

 ボクシングとの出会いは、宮総実入学後、「チャンピオンになれるぞ」と誘いを受けてボクシング部に入ったこと。部員が少なく、宮工ボクシング部と合同で練習に励んだ。Tシャツは、その時にもらったもので「チームの一員として認められたことがうれしかった」と語る。

 3年生の時には、現在、WBC世界フライ級王者の比嘉大吾選手が1年生で入部し、一緒に汗を流した。比嘉選手について「とにかく負けず嫌いの努力家。必死に食らい付いてくる姿が忘れられない」と当時を振り返る。

 ボクシングの魅力については「自分が練習した分だけ結果に結びつき、成長を実感できるところ」と話す。減量などもあり、「自分との闘い」に勝たないといけないスポーツ。そんな経験から「自分に負けない」というのが人生のテーマになっていると力を込める。

 大学進学後もボクシングを継続したが、入部当時は上級生との力の差を感じ心が折れかけたと話す。しかし、持ち前の「負けん気」で2回生の時には国体で5位の成績を収めた。また、4年間を過ごした寮生活では、寮生180人との共同生活で、規律と協調性、責任感を学んだという。

 大学卒業後は、小学校の卒業文集で「学校の先生になりたい」と書いた目標を達成させ、沖縄水産高校の助教諭として採用された。現在は、ボクシング部の監督として「信頼される先生」を目指して奮闘している。自分が導いてもらったように「無限にある生徒たちの可能性をできる限り引き出せる先生になりたい」と意気込む。

 ジュリアン・ジョンソン 1993年5月1日生まれ。平良島尻出身。宮島小・狩俣中・宮古総実高・日本体育大学体育学部卒。沖縄水産高校の助教諭としてボクシング部の監督を務める。

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