待機児童支援など要請/宮古市村会
離島の課題解決向け/参議院沖縄及び北方特別委に
宮古島市と多良間村で構成する宮古市村会(会長・下地敏彦市長)は19日、沖縄の振興開発問題などを調査する参議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会(石井浩郎委員長)に、待機児童対策や認可外保育施設の支援拡充など、離島の課題解決に向けた振興策を要請した。
同委員会は、1泊2日の日程で宮古入り。初日は下地市長や伊良皆光夫村長らと、市内ホテルで意見交換を行った。
要請で宮古島市と多良間村は「地理的条件の不利性により、経済振興や医療福祉、教育などの各分野において離島特有の課題が山積している」と説明。「離島に住む住民が安心して暮らすことができるよう、地域における定住条件の整備」を求めた。
宮古島市は自立発展を図るため▽独立行政法人種苗センター宮古分室の誘致▽第1種農地の許可基準で例外的許可できる基準▽平良港のさらなる機能拡充に向けた支援策▽沖縄振興特別推進交付金ならびに沖縄離島活性化事業費補助金の維持・拡充-など5項目を要請した。
このうち「待機児童対策及び認可外保育施設への支援拡充」については、待機児童の解消が図られていない実情を挙げ①認可外移行への施設整備及び運営費の増額②保育士の処遇改善に関する予算確保③障がい児加配保育士に対する支援の拡充④認可外保育施設の給食費を助成するための予算増額-を要請した。
多良間村は、農業農村整備のための国営事業の推進、産業廃棄物の処理の2項目を求めた。
冒頭あいさつした石井委員長は、「全国有数の離島県である沖縄振興において、離島をいかに振興するかは非常に重要な課題」と来島目的を強調。「伊良部大橋の完成や地下ダムの建設、平良港の整備が着々と進んでいると伺っている。生活する上で離島特有の課題や現状について話を伺い委員会の参考にしていきたい」と述べた。