13年ぶりの1700億円超え/沖縄公庫予算案
人材育成など重点
【那覇支社】沖縄振興開発金融公庫(川上好久理事長)は22日、2018年度沖縄公庫予算案を発表した。▽人材育成▽世界水準の観光リゾート地の形成▽中小企業と小規模事業者の経営基盤強化-を重点に、事業規模は前年当初計画比161億円増の1705億円となった。県経済の好調さを背景に2年連続の増加で、05年の1805億円以来13年ぶりに1700億円を超えた。
融資制度では、「沖縄人材育成促進貸付利率特例制度(仮称)」を創設。従業員のスキルアップやキャリア形成に取り組む事業者の借入利率を当初の3年間に限り0・2%控除し、人材育成に積極的に取り組む企業を後押しする。
また、「沖縄自立型経済発展貸付」の対象に大学や専門学校などの高等教育機関を追加した。離島地域の場合は貸付金利を基準金利から0・25%を差し引き、離島振興を担う人材を育成する事業者を支援する。
事業計画のうち、産業開発資金は対前年当初計画比150億円増の750億円とし、世界水準の観光リゾート地の形成を目指す。
中小企業等資金は、中小企業や小規模事業者のセーフティーネット機能確保と人材育成を目的に、同25億円増の710億円とした。農林漁業資金は、資金需要等を勘案して前年度当初計画と同額の60億円となった。
沖縄振興開発金融公庫の普久原朝隆企画調査部長は「国や県の沖縄振興策と一体となり、沖縄の優位性を生かした民間主導の自立型経済の発展に向けて、政策金融機能の発揮にこれからも努めたい」と述べた。