物流機能拡大など目指す/第4回検討委
平良港長期構想案を承認/22万㌧接岸岸壁整備など
平良港の向こう20年間の整備計画に関する基本方向や具体的な事業計画案を策定する平良港長期構想案について審議する検討委員会の第4回が26日、平良港ターミナルビル大研修室で開かれた。審議の結果、長期構想案を承認した。物流機能や旅客船機能の拡充などを目指すもので、旅客船機能としては現在着工している14万㌧級が接岸可能となる岸壁を22万㌧級クラスにまでに引き上げることなどの事業を計画している。
平良港長期構想とは5年から10年の短・中期構想を含めた10年から20年の長期構想を取りまとめるもの。今回、委員で承認された構想案は来年5月開催予定の宮古島市地方港湾審議会を経て、同年7月予定の国の交通政策審議会港湾分科会で承認が得られれば、具体的な事業計画として押し進められることになる。
構想案では平良港の役割を、①圏域の生活、産業を支える物流拠点②東アジアにおけるクルーズ寄港地としての交流拠点③災害時に圏民の生活や経済活動を支える防災拠点④圏域のエネルギー供給拠点⑤亜熱帯海洋性リゾート拠点、親水空間としての交流拠点⑥国境離島の領土・領海保全、救難防災体制強化への支援⑦港湾利用の再編-と定義している。
それぞれの役割を踏まえ構想案の基本方向として、①圏域の生活や産業を支える物流機能の拡充②大型クルーズ船に対応する旅客船機能の拡充③圏域の防災、災害に対処する機能の拡充④エネルギー需要への対応⑤観光レクリエーション機能、親水空間機能の拡充⑥領海警備、救難防災体制強化への支援⑦作業船だまり、作業ヤードの移転-を掲げている。
旅客船機能の充実のための具体的事業計画としては、国際クルーズ拠点整備事業として現在、工事を行っている14万㌧のクルーズ船が接岸できる岸壁を22万㌧級が接岸できるよう岸壁を延伸させる事業や、旅客ターミナル建設予定地近くに現在、停泊している作業船などを下崎地区に移動させ、大型ヨットが停泊できるようにする事業などが計画されてる。
委員会では資料を基に事務局から説明を聞いた委員が意見を交わし、審議した結果、構想案を承認した。