2237人分の署名を提出/請求者代表
学校統廃合住民投票条例制定で
市内の幼稚園、小学校、中学校の統廃合計画に関する住民投票条例の制定を目指す請求代表者の岸本邦弘さんと近角敏通さんは26日、有権者から集めた2237人分の署名を市選挙管理員会委員長宛てに提出した。
住民投票は議会を介さず、直接投票によって住民の意思を問う手法で、全有権者の50分の1(宮古島市は12月1日現在で876人)以上の有効署名を集めれば、住民投票の実施に必要な条例制定を首長に直接請求することができる。
請求代表者は今後、署名の審査や縦覧を受けた上で、有効署名になれば下地敏彦市長に請求する予定だ。
下地市長は請求を受理した日から原則20日以内に議会を招集して、住民投票条例案を提出する。
早ければ来年2月下旬にも議会が招集され、採決される見通し。
市総務課によると、住民投票条例の制定を目指しての署名提出は「宮古島市になってからは初めてではないか」と話している。
署名活動は11月22日から12月22日まで、請求代表者21人と同代表者から委任を受けた26人の計47人が各戸を回ったり各集会会場やスーパーなどで協力を呼び掛けた。
署名提出後、市役所平良庁舎で会見した岸本さんは「学校統廃合は賛成、反対ではなく、地域の人みんなで考える機会にしたい。住民が声を出して条例を制定し、自分たちの地域を好ましくするために行動を起こしていきたい」と住民投票条例制定へ向けての目的を強調。「住民から選ばれた議会でもしっかりと議論してほしい。市民が声を上げているのに議会がその声を聞かないのは主権在民を無視することになる」と話した。
近角さんは「与党、野党の対立構図の中に当てはめるのではなく、住民の立場での議会採決をお願いしたい」と語った。
住民投票条例案では、学校統廃合計画の執行または中止の判断を住民投票の結果に基づいて行うことや、住民投票は統廃合計画の対象となる学区の地域住民を対象に賛成、反対の意思を問うことなどを定めている。