平均糖度は13.03度/沖糖宮古
今期製糖操業始まる/豊作と安全を祈願
沖縄製糖宮古工場は5日午前、2017-18年期サトウキビ製糖操業を開始した。第65期の操業。初日は959㌧の原料(サトウキビ)を搬入し、平均糖度は13・03度だった。基準糖度帯(13・1~14・3度)には達しなかったが、まずまずのスタートを切った。操業期間は74日間。3月下旬の終了を予定する。
沖糖は今期13万3500㌧の原料搬入を見込む。病害虫被害のほか干ばつ、台風などの自然災害をもろに受けながらも平年並みの搬入量を確保する見通しだ。
同工場がまとめた初日の搬入概況によると、基準糖度帯に達した原料は全体の52・3%だった。基準帯以下は47・7%、基準帯以上は8・88%だった。
製糖開始式が午前9時から工場内で行われた。砂川玄悠専務は「今期のサトウキビは病害虫被害、生育旺盛期の干ばつ、台風接近と自然災害を受けたが、関係機関の連携と農家の懸命な努力で平年並みの生産量になる」と現況を報告。「糖業は地域経済を支える基幹産業。皆さんとの連携を密にするとともに、社員一丸となって今期の操業に取り組みたい」と語った。
来賓の下地敏彦市長は平年並みの搬入量に安堵(あんど)し、「無事故無災害で今期の操業を終えることを祈願する」と述べた。
県宮古農林水産振興センターの植田修所長も操業開始を祝い、「県としては今後も効率的、持続的な生産が可能になるよう各種施策に取り組む」と強調した。
この後、市議会の嵩原弘議長の音頭で乾杯し、豊作と操業期間中における無事故無災害を祈願した。
沖糖の操業開始で地区内全4工場が稼働した。今期地区全体の生産見込み量は34万9000㌧。干ばつや台風といった自然災害に見舞われながらも平年以上の収量になる見通しだ。