普天間飛行場の運用停止求める/県議会、抗議決議可決
【那覇支社】県議会(新里米吉議長)は19日に臨時会を開き、米軍普天間飛行場所属のヘリコプターの相次ぐ不時着・事故に対して、普天間飛行場を2019年2月末までに運用停止することや日米地位協定の抜本的改定を行うことなどを求める抗議決議と意見書を全会一致で可決した。
抗議決議と意見書では、今年1月6日に米軍普天間飛行場所属のUH1Yヘリコプターがうるま市の伊計島に不時着し、その2日後の8日にはAH1Z攻撃ヘリコプターが読谷村の一般廃棄物最終処分場の敷地内に不時着したことで、「地元住民をはじめ多くの観光客に不安と恐怖を与えた。県民の米軍に対する不信感は一層高まっている」と訴え、「日米両政府において事態が一向に改善されない現状について危機感を持って受け止め、県民の懸念の払拭に向け速やかに全力を挙げて取り組むべきだ」と求めた。
その上で、①事故原因を徹底的に究明し県民に明らかにするとともに、在沖米軍の全航空機の総点検を行うこと②民間地上空での普天間飛行場所属の米軍機の飛行・訓練を中止すること③普天間飛行場を5年以内(2019年2月末日まで)に運用停止すること④在沖米海兵隊を早期に国外・県外に移転すること⑤沖縄県・日本政府・米国政府の三者による特別対策協議会を設置して、事件・事故の再発防止を図ること⑥日米地位協定の抜本的改定を行うこと-を速やかに実現するよう強く求めた。
臨時会では、提出者を代表して仲宗根悟県議が提案理由と抗議決議と意見書の内容について説明。審議の結果、いずれも全会一致で可決された。
抗議決議は駐日米国大使、在日米軍司令官、在日米軍沖縄地域調整管など、意見書は内閣総理大臣、外務大臣、防衛大臣、沖縄担当大臣に宛て送られる。