市体協 指定管理者に名乗り
市内5体育施設の運営/制度導入にらみ法人化
宮古島市体育協会(長濱博文会長)が一般社団法人として認可を受けた。市の体育施設における指定管理者制度の導入をにらんだ動きで、指定に向けて事実上名乗りを上げた。31日には体協顧問の下地敏彦市長に報告し、理解と協力を求めた。体育施設の民間管理の動きが本格化する。
指定管理者制度の導入によって体育施設の管理・運営コストの低減や民間管理に伴う住民サービスの向上が期待される。市としては人件費の抑制も図れる。
市が指定管理者制度を導入する施設は▽総合体育館▽陸上競技場▽市民球場▽平良多目的前福運動場▽同屋内運動場-の5施設。
当初予定した2018年当初の指定は見送り、18年度の途中か、次年度に持ち越すかの検討に入る。
焦点は指定管理者を指名する方法だ。一般的には公募だが、非公募で市が直接指名することもできる。現段階では流動的だが、市の体育施設の取り扱いを熟知している体協を軸に調整が進むものとみられる。
下地市長への報告で長濱会長は「指定管理に向け市民スポーツ課と連携を取りながら進めていきたい」と意欲を示し、「今後は事務局職員の確保に努める」などと話した。体協は要職の専務理事を置く方針だ。
下地市長は法人化に理解を示しながらも、体協が進める専務理事の人選については「事前に市側とも調整していただきたい」と顧問の立場から注文を付けた。
また、競技力の向上も強く求めた。「過去2回の県民大会で、宮古島市は2年連続最下位だ。各競技団体に任せるのではなく、体協が強化するための具体策を出してほしい。強いリーダーシップを発揮して競技力の向上を」と促した。
報道陣の取材に長濱会長は、法人化が指定管理に向けての動きであることを認めた。その上で「法人化して共同責任の上でやっていきたい」と話した。仮に公募になれば「応募する」という意向も示した。指定を前提に「市民、競技者のニーズに合った管理と運営に努めて市のスポーツ振興を図りたい」と強調した。