生乳生産継続協議を要請/市議会与党議員団
酪農廃業問題で市長へ
宮古島で唯一、酪農牧場を運営する農事組合法人が酪農事業を廃業する問題で、宮古島市議会与党議員団(棚原芳樹会長)が31日、市役所平良庁舎で下地敏彦市長に関係者へ生乳の島内生産継続へ向けた再協議を働き掛けるよう要請した。
棚原会長は「もし同法人が酪農事業を廃業し、全ての乳牛が島外に販売されてしまうと再度、酪農事業を再開するには莫大(ばくだい)な資金が必要になると聞いている」とした上で、「今の状況を見守るだけではこの島で生乳生産ができなくなり、各方面に大きな影響を及ぼす事態を招くことになる。島の子供たちの健やかな成長を願う市民の代表である議会としても、こうした事態を見過ごすことはできない」との考えを示し、市や教育委員会、同法人、加工業者、県学校給食会、酪農牧場の土地を購入している企業を含め関係者で生乳の島内生産継続に向けた再協議を行うよう要望した。
それに対し下地市長は「一般的に企業と企業が話し合って折り合いが付かない場合、行政が間に入って調整することは難しい」としながらも、「関係者を呼んで話をすることはできる」と市としてできる範囲で要請に応える考えを示した。