院内感染抑制で面会制限/インフルエンザ流行
宮古病院が発表
県立宮古病院(本永英治院長)は31日、面会制限について会見を開いた。インフルエンザの流行で院内感染拡大抑制のためやむを得ない措置としての面会制限で、見舞いに来る人たちに理解を求めた。面会制限期間中は「見舞い」に訪れる人は原則として病棟には入れない。医師、看護師と面会の約束がある人はその限りではない。面会制限は宮古保健所発表が終息を発表してから2週間経過後に解除する。
本永院長はインフルエンザ流行期間中は面会の自粛▽咳や発熱、関節痛等の症状がある場合は面会を控える▽必要な面会は病棟に確認をとる▽周産期においては、病棟医の判断により、厳格に面会制限(許可制)-などと注意を呼び掛けた。
特に、手術後や妊婦、新生児、がん等の患者は免疫が低下しているため、必要以外の面会は避けることが望ましいと呼び掛けている。
同病院の感染症コントロールドクターの杉田周一医師は「院内全体にポスターを掲示して、面会制限を開始している。入院中の皆さんは感染に弱いような状況で、昨年、一昨年とインフルエンザの感染で死亡者も出ている。院内には感染に弱い人が多くいる」と面会制限に至る経緯を説明した。
宮古は知り合いが多いという環境もあり、面会も一人ではなく、違う病棟で違う入院患者の見舞いに行くなど、インフルエンザのウイルスを院内に非常に広げやすいような面会者の行動もあることも面会制限を始めた背景にあると杉田医師は説明する。
宮古保健所は昨年12月にインフルエンザ注意報、今年1月に同警報を発令した。宮古病院では1月1日から同30日までに救急、外来で受診した発熱を訴える患者のうち、一日平均1人がインフルエンザで入院しており、入院患者への院内感染も広がった上、職員にもインフルエンザが発症していると発表した。