方言音声案内始まる
たんでぃが~たんでぃ/「宮古らしさ」アピール
空港、コンビニATM
「きゅうや、たんでぃが~たんでぃ」(きょうはありがとうございます)。空港と市内コンビニエンスストアで、宮古方言による音声案内が始まった。空港の搭乗ゲートでは乗客を案内する際に、コンビニではATM(現金自動預払機)を使う時に流ちょうな方言が流れる。それぞれ利用者をもてなす言葉で「宮古らしさ」をアピールしている。
■宮古空港
宮古空港では、日本トランスオーシャン航空(JTA)が搭乗ゲートで方言案内をスタートさせた。
機内案内の際、搭乗ゲートに立つ社員が「きょうはJTAに乗ってくれてありがとうございます」と全部宮古方言でお礼をする。
聞き慣れない言葉に利用者の反応はさまざま。観光客は「なに?」ときょとんとした表情を浮かべ、地元住民はにこやかな表情でアナウンスに耳を傾けた。
乗客が機内に入る前の通路では、方言が書かれた横断幕で再び島の言葉をアピール。「島くとぅば」のシールも一人一人に配った。
搭乗前の乗客は、島の言葉に触れられる突然のサービスを喜び、中には「旅の良い思い出になった」と感謝する乗客もいた。
JTAは、県内の全空港で同様のサービスを開始した。「沖縄らしさ、宮古島らしさをアピールしていきたい」としている。
■コンビニ
宮古地区のファミリーマート19店とドン・キホーテで、コンビニATMの「イーネット」がご当地言葉音声案内を始めた。取引開始時に「んみゃーち」、終えると「たんでぃが~たんでぃ」という方言が流れる。
声の主は、平良に住む福里節子さん(62)。音声収録に応募した一般の164人の中から選ばれた。
ファミリーマート宮古マクラム通り店で行われた発表会で、イーネットの西岡修社長は「地元の皆さんには親しみを、観光客の皆さんにはおもてなしの心を届けたい」と話した。
発表会には下地敏彦市長をはじめ、協力企業の沖縄ファミリーマート、琉球銀行の代表が参加し、ご当地音声案内の開始を祝った。
下地市長は「おもてなしの心を表す良い言葉を選んでくれた。利用者に楽しんでもらいたい」と喜んだ。
琉球銀行の古堅雄二営業統括部長は「この島の言葉に触れる良い機会」、沖縄ファミリーマートの野﨑真人社長も「イーネットでご当地の言葉が楽しめる」などと話し、それぞれ多くの利用を呼び掛けていた。