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社会・全般
2018年2月22日(木)8:59

ムトゥの建物改築へ/佐良浜

期成会が発足、今年中に完成


ミャークヅツに利用されるマイヌヤームトゥも倒壊寸前で危険な建物=21日、佐良浜

ミャークヅツに利用されるマイヌヤームトゥも倒壊寸前で危険な建物=21日、佐良浜

 佐良浜でこのほど、旧池間村ブーンミャー本村(もとむら)ジャー改築事業の実施に向け、本村ブーンミャー改築期成会(浜川敬二会長)が発足した。これまで伝統祭祀(さいし)の豊年祭「ミャークヅツ(宮古節)」で特定の民家を借りて利用する「マジャムトゥ」「マイヌヤームトゥ」「アギマスムトゥ」の三つの建物が長年の経過により老朽化が著しく倒壊寸前の状態のため、4月に解体・新築工事に着手する。同期成会では、三つのムトゥに所属する会員らに善意の寄付を呼び掛けている。

 同期成会の浜川会長は、「佐良浜は池間島を原点に据え、ナナムイに起因し、その中でさまざまな伝統祭祀が受け継がれてきた。中でも特にミャークヅツは住民の心を一つにし、先祖を語り合い、慣習を敬い、佐良浜に生まれた誇りをまとい、神々に感謝と畏敬を合掌する佐良浜の代表的な祭りである」とミャークヅツの意義を述べている。

 その上で「近年、ミャークヅツで利用する建物のムトゥが老朽化し、今年のミャークヅツ開催が危ぶまれている状況である。その存続、継承にはムトゥの改築が急務である」と理解を求めている。

 三つのムトゥの祭祀は男性が中心で、数え歳を迎えるとミーウヤ(新親)と祝福され、新会員として入会する。長寿の仲間入りだ。三つを合わせた会員は1000人を超え、同期成会では善意の寄付に期待を寄せている。

 佐良浜ミャークヅツは市指定の無形民俗文化財。毎年旧暦8月か9月の最初の甲午(きのえうま)の日から4日間にわたって執り行われる。

 今年の甲午の日は新暦で10月29日。三つの新しい建物はミャークヅツ開催前に完成させ、ミーウヤたちを気持ち良く迎え入れる。今後落成式の日取りは決めていく。

 連絡先は仲間明典さん(電話090・4512・6597)、友利浩一さん(電話090・8290・3271)へ。


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