座喜味氏が一般質問/県議会2月定例会
尖閣諸島問題などただす
【那覇支社】県議会2月定例会で26日、宮古島市区選出の座喜味一幸氏(沖縄・自民党)が一般質問に登壇し、「尖閣諸島接続水域で中国の動きが活発化している」と指摘して、先島への自衛隊配備について県の姿勢をただした。県環境影響評価条例改正案や一括交付金減額の影響、多良間村でのパヤオ(浮魚礁)設置などについても、県の見解を求めた。
座喜味氏は、尖閣諸島接続水域に中国の軍艦や原子力潜水艦が侵入するなど危機レベルが高まっている現状を踏まえ「先島への自衛隊配備は県としても推進すべき重要課題ではないか」と訴え、県の見解を求めた。
これに対し、謝花喜一郎知事公室長は「尖閣諸島をめぐる情勢については、わが国の領海主権を侵害しかねない行為が頻繁に起こっていることは認識している」とした上で「県としては、これまでも尖閣諸島をめぐる問題について重要視してきたところであり、宮古・八重山地域の住民に不安を与えることのないように今後も引き続き重大関心を持って情報収集に努め、国と連携を図っていきたい」と述べた。
今後選定される下地島空港と周辺用地の利活用事業が環境アセスの対象になるかどうかについて、大浜浩志環境部長は「現段階では、事業主体や事業規模が明らかでないため、条例の対象になるかは個別具体的に判断する」と述べるに止めた。
土地造成を伴う事業で、施工区域の面積が20㌶以上のものや、絶滅が危惧される野生動植物の生息地等保護区など「特別配慮地域」が施工区域に含まれる事業(施工面積10㌶以上)を環境アセスの対象とする県環境影響評価条例改正案について、座喜味氏は「宮古の自衛隊配備反対の人たちから改正するように要請があったことを受けて改正につながったのではないか」と指摘した。
それに対して大浜部長は「環境審議会から必要に応じて適切に見直しを行うことという答申を過去2回受けてきており、これまで進めてきた環境影響評価の実績を踏まえて改正を検討した」と返答した。
一括交付金のうち、ソフト交付金減額による市町村の主要事業への影響については、川満誠一企画部長が「県として事業に支障が出ないように、事業計画の前倒しや、予算の再配分など事業への影響が最小限になるよう支援していく」と述べた。
多良間村へのパヤオ設置について島尻勝広農林水産部長は「浮魚礁業を行う漁業者の流通実績が少ないなどの課題があるが、県としても村の取り組みや実績を注視して検討していきたい」とした。